レビュー/BABYMETALの〈ダークサイド〉集大成!「METAL RESISTANCE EPISODE VII - APOCRYPHA - THE CHOSEN SEVEN」
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METAL RESISTANCE EPISODE VII - APOCRYPHA - THE CHOSEN SEVEN / BABYMETAL 2019年6月25日発売(THE ONE会員限定Blu-ray) 2018年10月28日にさいたまスーパーアリーナで行われた「BABYMETAL WORLD TOUR 2018 in JAPAN EXTRA SHOW “DARK NIGHT CARNIVAL”」を映像化した作品。このライブはBABYMETALが初めて2組のバンド(SabatonとGALACTIC EMPIRE)を前座に起用した記念すべきライブだが,本作品には残念ながら彼らののパフォーマンスは収録されていない(当然ではあるが)。本作にはさらに「Download Festival UK 2018」でのパフォーマンスがフルに収録されたBlue-rayと,新曲“PA PA YA!!”のCD(通称「金盤」)も同梱されている。 ■「DARK NIGHT CARNIVAL」について 2018年のツアーのコンセプトである「THE CHOSEN SEVEN」がフル・スケールで披露された最初にして最後のショウ。7人の演者と神バンドが並び立つステージはとにかく豪華絢爛。ライブ当日に会場で目撃した時にもそう感じたが,こうして映像化されると,秀逸なカメラワークと編集技術のおかげで,一つのエンターテインメント・ショウとしての魅力と完成度の高さに改めて驚かされる。 折しも「EPOSODE VIII」が横浜アリーナで幕を開け,黄金の輝きを放っていた〈ライトサイド〉への原点回帰が大歓迎されている今,この〈ダークサイド〉は半ば「なかったこと」にされているような感もある。しかし2014年以来「BABYMETALのショウはミュージカルだ」(「 考察:BABYMETAL③/BABYMETALのライブとミュージカル 」)と認識している私にとって,〈ダークサイド〉の集大成であるこの「DARK NIGHT CARNIVAL」は,とてもじゃないが「なかったこと」にできるような代物ではない。なぜなら,このショウはステージ・セットの規模こそ通常の「アリーナ級」ではあるものの,ステージ上に並び立つ演者(ダンサー)の人数は7人とBABYMETAL史上最大規模だからだ。SU-METALとMOA...