BABYMETAL 鋼鉄の言葉 第3章 2019年10月版

2019年10月8日 Text by たろ a.k.a. TAROO-METAL

3rdアルバム「METAL GALAXY」のリリースに合わせて,BABYMETALが国内外の雑誌に一気に取り上げられ始めた。各種インタビュー記事に掲載されるSU-METALとMOAMETALの発言は,例によって名言のオンパレード。ひとりのアーティストとして,そしてそれ以前にひとりの大人として,自分が置かれた立場やBABYMETALを取り巻く環境について,20歳そこそこの若者らしく大いに悩みながらも,どこまでも誠実かつ真面目に考え抜き,それでも立ち止まることなく未来に向けて歩み続ける姿が,そこにはある。公私ともども彼女たちのまわりには人間的に尊敬できて信頼の置ける人たちが揃っていることをうかがわせる記事ばかりだ。

今回は,2019年7月以降に各種メディアに掲載された名言を44個,集めてみた。

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1 子どもたちから憧れられる存在になりたいです。
――SU-METAL|『anan』7月10日号 No.2158(2019年7月)

2 自分の発した言葉を,自分で正解にしないといけない。
――SU-METAL|『anan』7月10日号 No.2158(2019年7月)

3 曲数もそんなに多くない頃から,同じ曲を繰り返しやる中でBABYMETALは進化してきた。その積み重ねが「1+1=100」であり,BABYMETALの証だった。奇跡の3人だからできたこと。
――SU-METAL|『Rolling Stone Japan』11月号(2019年9月)

4 私はBABYMETALを一つのミュージカルみたいな感覚で捉えているんですけど,BABYMETALっていう演目があって,その中のSU-METALという人物がステージに立って歌を皆に届けながら,自分も成長してく。そこに普段の私はいないほうがいいと思うんです。カッコいいSU-METALだけでいてほしいというか。
――SU-METAL|『Rolling Stone Japan』11月号(2019年9月)

5 ステージ上のことに関して結成当時から変わらないのは,全力でガムシャラにやること。
――SU-METAL|『Rolling Stone Japan』11月号(2019年9月)

6 BABYMETALのライブは短距離走だと思っていて,本当に燃え尽きてしまうんじゃないかっていう勢いでやりきる。
――SU-METAL|『Rolling Stone Japan』11月号(2019年9月)

7 ここ2,3年はチームのことを考える時間のほうが多くて,私個人のことは考える時間があまりなかったんですよね。なんていうんだろうな,正直SU-METALとあんまり向き合っていなかった。
――SU-METAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

8 SU-METALを見失っているんじゃないかって思ったんですね。で,それはなんでかなあっていろいろ考えた結果,私はSU-METALと向き合ってなかったなって気づいて。
――SU-METAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

9 自分自身がちゃんと楽しんでいないと,お客さんにも伝わらない。(中略)SU-METALを取り戻したいなって思っているところですね。
――SU-METAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

10 「これはBABYMETALじゃない」というか,そういう厳しい言葉を聞くこともある中でツアーを回っていたので,やっぱりちょっと傷ついたというか,最初はそういう気持ちを持ったまま回ってたんですけど。
――SU-METAL|2018年のUSツアーについて|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

11 やっぱりYUIMETALがいないとBABYMETALにはならないし,それってほんとうに奇跡の3人だったんだなっていう。知らず知らずのうちにそういう関係が自分たちの中でも生まれてたし,それによってできた奇跡のパフォーマンスだったんだな,そういう奇跡みたいなものってあったんだなって。
――SU-METAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

12 YUIMETALっていう存在もすごく大切だし,MOAMETALも大切だし。それこそ私も大切な存在。もし誰かひとりでも欠けることがあったら,ここまでは絶対来れなかったから。
――SU-METAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

13 昔はほんとに自分のことでいっぱいいっぱいだったし。それこそ,SU-METALを作るというか,SU-METALになることで精一杯だった。
――SU-METAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

14 昔は「これはメタルじゃない」って言う人に対しても「これもメタルですよ」って提示してたけど,今はそれがだんだん定着してきて。そしたら今度は「これはBABYMETALじゃない」っていう。で,今は,そういう人たちに対しても「BABYMETALっていろんな形があるんです」って,それこそ今回のアルバムもそうですけど,そういう提案をやっている期間なんだと思います。BABYMETALにBABYMETALが向き合うっていうか(笑)。ある意味,SU-METALも自分で作ってきたものだけど,そこも見つめ直し始めてるのかもしれない。
――SU-METAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

15 今回のアルバムは本当にそういうアルバムで。自分で知らない自分がまた見えたのかもしれないですよね。そうやって変化してきた中で,今まで作ってきたSU-METALっていうものがハマらなくなったのかもしれない。今までのSU-METALがあって,それとは違うSU-METALっていうものができ始めて,今までのSU-METALがバリエーションのひとつになっていたりする。
――SU-METAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

16 BABYMETALって誰かを見て頑張るとかじゃなくて,自分で頑張って自分を更新していかなきゃいけない。
――SU-METAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

17 歌えなくなる恐怖よりも,SU-METALを見失うほうが怖いというか。
――SU-METAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

18 たぶんこんな……命を削ってじゃないけど,そこまで追い詰めてやっていったら,ほんとに燃え尽きるみたいな感じになっちゃうんじゃないかなあって思うけど(笑)。でもそれぐらいやってもおもしろいと思うんですよね。(中略)そこまでやらないと,自分自身を更新していくってできないことだから。
――SU-METAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

19 正直,自分の中の「BABYMETALはこうあるべきだ」っていう,固定観念にもハマりすぎてた気もしたし,おもしろいことをやってこそBABYMETALだなっていう気もしたんですよね。変化があってこそのBABYMETALっていうことを受け入れてできたアルバムだなとは思ってます。
――MOAMETAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

20 「ダークサイド」の頃は正直しんどかったなあとは思ってるんですけどね。
――MOAMETAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

21 3人あってこそのBABYMETALだと思っていたし,誰か欠けたらBABYMETALじゃないとも思っていたんですけど,彼女のことをBABYMETALに縛りたくなかったし。
――MOAMETAL|YUIMETAL脱退について|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

22 トライアングルって強くて。どこから攻撃を受けてもわりと無敵な感じだったんですよね。でも,角が増えるたびに丸みを帯びていくから,丸くなってしまって攻撃力を失っていくというか。柔軟に対応しすぎてもBABYMETALの良さが伝わらないと思ったし,鋭くいきたいけど,ひとりだけ個を出しても伝わらないし,その角度を均等にしなければ,BABYMETALの良さ,丁寧さとか均等さは伝わらないと思って。
――MOAMETAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

23 BABYMETALの世界観を,歌でもダンスでも表現するために私はいると思うんですよね。
――MOAMETAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

24 私,SU-METALが息を吸う音で,なんの歌を歌うかがわかるんですよ。これは絶対ほかの人にはできないなと思います。
――MOAMETAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

25 守る側になったかもしれないです。守ってもらってる側でしたよね,これまでは。
――MOAMETAL|BABYMETALという存在について|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

26 SU-METALはSU-METALでいてくれれば十分です。私がそれを支えます。私がそこを支えるからこそ,BABYMETALは成立できると思ってますし。
――MOAMETAL|『ROCKIN' ON JAPAN』11月号(2019年9月)

27 〈ダークサイド〉を経て,今回のアルバムを聴いて,自分たち自身が「BABYMETALはこうでないといけない」っていう考えに縛られすぎていたことに気がつきました。
――MOAMETAL|『PMC』Vo.15(2019年9月)

28 ありがたいことに今では海外に行っても「あ,BABYMETALだ」っていう認識になってきて。そう言ってもらえるのはすごくうれしいことではあるんですけど,そうやってゴールが見えてしまうとそれはそれでBABYMETALじゃないなっていうか。それが今回,こうやってBABYMETALというものを自ら壊した理由でもあるんですよね。そうすることで,今までBABYMETALとして認識されていたものさえ一度突き破って,再び挑戦し続けていくのが私たちだと思うんです。
――SU-METAL|BABYMETALを自ら破壊する理由|『PMC』Vo.15(2019年9月)

29 BABYMETALを通じて,若い人だったり,次の世代だったり,今までメタルを聴いたことがなかった人に「メタルって楽しいんだ」って思ってもらいたいんです。
――SU-METAL|『PMC』Vo.15(2019年9月)

30 あれは本当にアウェー感が半端ないステージでした。
――MOAMETAL|グラストンベリー出場について|『PMC』Vo.15(2019年9月)

31 嫉妬はネガティブなものと感じるせいか,他人に嫉妬する暇があるなら,自分をどうにかすればいいのにと考えるので,嫉妬はしたことがないです。
――MOAMETAL|『PMC』Vo.15(2019年9月)

32 かたつむり 休まず登れ 富士の山。
――SU-METAL|座右の銘|『PMC』Vo.15(2019年9月)

33 歌は好きですよ。でもBABYMETAL的に,私が歌う担当ではないなと思っているので,そこに歌を歌いたいという欲はないです。
――MOAMETAL|『ヘドバン』Vol.24(2019年10月)

34 BABYMETALを歌で引っ張ってくれるのはSU-METALしかいないって思ってます。
――MOAMETAL|『ヘドバン』Vol.24(2019年10月)

35 「これ本当にBABYMETAL?」っていう声も絶対あると思ってて。そこは覚悟してます。
――MOAMETAL|3rdアルバムについて|『ヘドバン』Vol.24(2019年10月)

36 今回のアルバムの意識としては,一度BABYMETALを壊すということがありますね。
――SU-METAL|3rdアルバムについて|『ヘドバン』Vol.24(2019年10月)

37 BABYMETALって,そもそもメタルっていう音楽に対するレジスタンスをずっとやってきたわけじゃないですか。そしたら,今度は「BABYMETALはこうじゃなきゃいけない」というものが広まり始めて,BABYMETALってすごく自由にメタルを楽しくやってたのに,それが確立されてしまっていて。それって,私たちが今までやってきたことではないよねっていう思いになってきたんです。(中略)そういう意味で「BABYMETALはこうじゃなきゃいけない」という部分を壊すということですね。
――SU-METAL|『ヘドバン』Vol.24(2019年10月)

38 まさに前作の「METAL RESISTANCE」ががBABYMETALからメタルへのレジスタンスだとしたら,今回のアルバムは今のBABYMETALからそれまでのBABYMETALへのレジスタンスという意味もあると思うんです。
――SU-METAL|『ヘドバン』Vol.24(2019年10月)

39 私たち自身も,みなさんが抱いている“BABYMETAL像”みたいなものを少し守りすぎてきた感があって。
――MOAMETAL|『ヘドバン』Vol.24(2019年10月)

40 自分はもちろん歌が武器だと思うんですけど,それよりも今はSU-METALっていう存在を高めていきたいっていう意識が強くて。そうすることによって自然と歌もカッコ良くなってくるのかもしれないですし。SU-METALの存在感を高めることができれば,声にも存在感を持たせられると思うんです。
――SU-METAL|『ヘドバン』Vol.24(2019年10月)

41 私たちにとっての“メタルの神”みたいな存在は,やっぱりメタリカさんなんですよね。
――SU-METAL|『ヘドバン』Vol.24(2019年10月)

42 メタリカさんは,たぶんいつになっても揺るがない存在だなと持ってるし,だからこそ私たちも次世代にとってそんな存在になれたらいいなって思ってますね。
――MOAMETAL|『ヘドバン』Vol.24(2019年10月)

43 ロブさんにお会いしたときに,「Stay Metal」っていう言葉をいただいて。それと同時に,「君たちが未来のメタルを背負ってくれ」という言葉も託していただいているので,その言葉を受けて,私たちはそういう存在になりたいなっていう思いが強くなりました。
――MOAMETAL|『ヘドバン』Vol.24(2019年10月)

44 夢という言葉で言うならば,やっぱりメタルの未来を作っていきたいなっていう思いがあるんです。
――SU-METAL|BABYMETALとしての夢について|『ヘドバン』Vol.24(2019年10月)


【参考】
「44の言葉を厳選!/BABYMETAL 鋼鉄の言葉 SU-METAL編・2016年11月版」
「44の言葉を厳選!/BABYMETAL 鋼鉄の言葉 YUIMETAL・MOAMETAL編・2016年11月版」
「BABYMETAL 鋼鉄の言葉 第2章・2019年6月版」



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