祝☆再始動!新曲“Divine Attack - 神撃 -”は“KARATE” meets “Road of Resistance”か?

Divine Attack - 神撃 - / BABYMETAL
2022年10月配信開始


2021年10月10日に「LEGEND(ライブ)封印」を宣言して以来,表立った活動を休止していたBABYMETALが新曲リリースと共についに再始動した。

誰もが首を長くして待ち望んだ新曲“Divine Attack - 神撃 -”は,ファンの期待を裏切らない最高にクールな楽曲だ。BABYMETALの代名詞と言える「なんじゃこりゃ?」感は皆無で,遊びゴゴロもゼロ。徹頭徹尾大真面目なメタルである。

復活の狼煙となる曲が何の混じり気もない正統派ど真ん中のメタルであることの意味は大きい。封印を解かれた新生BABYMETALは,この曲をもって力強く進撃を開始するのだ。進むのは,もちろんメタルの道。あらゆる雑音を消し去り,どんなアンチをもねじ伏せながら。

Divine Attack - 神撃 -”は“KARATE”と“Road of Resistance”を掛け合わせたようなヘヴィネスとポジティブなメッセージを有するエピックなメタル曲だと思う。

サウンド的には“KARATE”をさらに重く硬質にした感じだ。特にギターのヘヴィネスは圧巻。”KARATE”のようなうねり(グルーヴ感)こそないものの,ゴリゴリしたメタル感たっぷりのリフは実にかっこいい。何より重心がとことん低い。ブルータルなテイストは希薄ながら,凶悪とさえ言えるレベルの重さと硬さを誇るサウンドだ。

ポジティブな歌詞はRoRを彷彿とさせる。封印を解いて再び力強く立ち上がったBABYMETALの決意をよく表していると思う。クレジットによれば,この曲の作詞は何とSU-METAL。歌い手自らが詞を書くことにより,心なしか歌唱にも説得力が増したように感じられる。劇的なメロディは終始胸を打つが,サビのメロディを「Wo Wo Wo〜」と歌う最後の部分は特に熱い。ライブで大盛りあがりすること確実である。

リリースと同時にYouTubeで公開されたMVには,一瞬だがSU-METALとMOAMETALが騎乗している姿が出てくる。このあたりもRoRとの共通点だ。

超前向きで聴く者を勇気づける歌詞の類似性や騎馬のイーメジが共通していることなどから,“Divine Attack - 神撃 -”は"Road of Resisitance"の後継的な位置づけの曲と言えるかもしれない。「道なき道を行く」ことを歌ったRoRは封印される前のBABYMETALを象徴する曲だった。“Divine Attack - 神撃 -”は,封印を解かれたBABYMETALが新たな道を切り開いて突き進む姿を歌った,新たなテーマ曲なのだと思う。

Divine Attack - 神撃 -”には”KARATE”や“Road of Resistance”以外にも“ある曲”を想起させる雰囲気がある。それはBring Me The Horizonの“Kingslayer”である。

初めて“Divine Attack - 神撃 -”を聴いた時に私がまず感じたのはそのことだった。特にサビの部分のリズムとメロディの乗せ方が“Kingslayer”に似ていると思う。曲の構成というか,静と動のコントラストのようなものもそっくりだなぁと感じる。”Kingslayer”はBABYMETALが公式にフィーチュアリングされたBMTHの曲だが,もしかしたら“Divine Attack - 神撃 -”は”Kingslayer”へのアンサー・ソングなのかもしれない(と妄想してみたりする)。

BABYMETALの曲はライブで磨かれて成長し,リリース当初には予想だにしなかった曲へと進化する。はたしてこの“Divine Attack - 神撃 -”がライブでどのような魅力を発揮することになるのだろう。そして終始ヘドバンしたくなるこの曲に,いったいどのような振り付けがなされるのだろう。今から楽しみだ。


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