祝☆リリース10周年/BABYMETALの記念すべき1stアルバム「BABYMETAL」に宿る不変の精神

 2月26日はBABYMETALの記念すべき1stアルバム「BABYMETAL」がリリースされた日。リリースされたのは2014年なので,今年は10周年記念である。

初回限定盤はジャケットのデザインが異なる

BABYMETALは現時点で5枚のスタジオ・アルバムをリリースしている。ただし2020年発売の「10 BABYMETAL YEARS」はベスト盤であり,2023年の「THE OTHER ONE」は外伝的作品と位置づけられていることから,“正統派”のアルバムは「BABYMETAL」(2014年),「METAL RESISTANCE」(2016年),「METAL GALAXY」(2019年)の3枚ということになる。

2ndアルバム「METAL RESISTANCE」はメタルというジャンルを縦に深掘りした作品で,メタルに真正面から向き合った名盤だ。3rdアルバム「METAL GALAXY」(2019年)はメタルのサブ・ジャンルを水平方向へと幅広く切り開いており,音楽的多様性が際立つボリューミーな作品である。いずれもBABYMETALの成長と進化を如実に物語るアルバムだが,1stアルバム「BABYMETAL」こそがBABYMETALの音楽性のコアであり,BABYMETALの何たるかを最も強烈に体現したアルバムであることに異論はないだろう。収録されている全13曲のうち半数近い6曲(“BABYMETAL DEATH”,“メギツネ”,“ギミチョコ!!”,“ヘドバンギャー!!”,“イジメ、ダメ、ゼッタイ”)が,10年経った今でもライブに欠かせない定番曲であることはその証左だと言える(ちなみにファンの間で最も人気が高い曲である“紅月-アカツキ-”もこのアルバムに収録されている)。

BABYMETAL」には古典的なヘヴィ・メタルへのオマージュがふんだんに散りばめられており,曲調も正統派メロディック・スピード・メタルからゴリゴリの重低音が轟くブルータルなメタル,ゴシックテイストあふれる曲まで“何でもあり”の状態で,実にバラエティに富んでいる。BABYMETALの代名詞である“なんじゃこりゃ”感が最も強烈なのが,このアルバムだと言えよう。メンバーの成長とともに楽曲やアルバムのイメージも大人になっていくが,「メタルを軸にした多様性」あるいは「あれもメタル,これもメタル」という自由で柔軟なスタンスは,10年前の1stアルバム「BABYMETAL」から変わらないBABYMETALのアティテュード=メタル・ハートなのだ。

◯参考:2014年8月にアメブロに投稿した1stアルバムのレビュー→「ワールド・ツアー絶好調記念☆BABYMETALの1stアルバムを今さらながら全力レビュー!!

コメント

このブログの人気の投稿

ライブ参戦レポ/「NEX_FEST」に降臨!フェス仕様のBABYMETALは超攻撃的だった

ライブ参戦レポ/「NEX_FEST」で“Kingslayer”完全版をついに目撃

レビュー/「BABYMETAL RETURNS - THE OTHER ONE -」度肝を抜く凝りに凝った演出にBABYMETALの本気を見た