ライブ参戦レポ/「BABYMETAL WORLD TOUR 2023-2024 LEGEND - MM 20 NIGHT & 21 NIGHT」

 【総評】

いかにもBABYMETALらしい,驚きと楽しさにあふれた2日間だった。「LEGEND - MM」という名にふさわしい,MOMOMETALを大フィーチャーした演出。久しくライブでは封印されていた楽曲に再びスポットライトを当てた選曲。BABYMETALのライブに多くのファンが「こうあってほしい」と願うことに対して,満額回答以上の出血大サービスで応えてみせるのがBABYMETALである。

2日間のライブのハイライトは,間違いなく1日目の“ヘドバンギャー!!”と2日目の“META!メタ太郎”だろう。かつてこれほとまてにファンの度肝を抜き,それと同時にファンを笑顔にさせる出来事(パフォーマンス)があっただろうか。

1日目。”ヘドバンギャー!!”でMOMOMETALを単身で天井からステージに降ろすなどと,いったい誰が予想しただろうか。しかもデス・ヴォイスまで織り交ぜるとは。SU-METALからマイク・スタンドを受け取り,ものすごい目力で虚空を見据えるMOMOMETAL。片手で神々しくマイク・スタンドを高々と掲げ,間奏が終わると同時に「あたま,あたま,あたまー!」と強烈なグロウルが炸裂。あまりの出来事に呆然としていたら,凶暴なグロウルとは真逆のアイドル・ヴォイスで「はったちっのっ よっるを〜」とスタッカートを効かせて歌い出すという暴挙(?)に。この切り替えはBABYMETAL史上最大級の「なんじゃこりゃ」だったと思う。ギャップ萌え,ここに極まれり。私の周辺では面白すぎて大笑いする人もおり,大騒ぎだった。

そして2日目。MOMOMETALをフィーチャーした“META!メタ太郎”が演じられ,この時にもMOMOMETALのデス・ヴォイスが炸裂した。中間部の「ぶっ飛ばせメタ太郎!」で何の前触れもなく突然のグロウル。まさかこの曲でもデス・ヴォイスを用いるとは。完全に予想外である。この曲がライブで披露されること自体久しぶりであり,それだけでもファンを狂喜乱舞させるほどなのに,その「主役」がMOMOMETALでしかもデスボ付きという超弩級のサプライズ。誰もがこの事態に心の底からびっくりしつつ,その予想外の演出を笑顔で楽しんだに違いない。

ステージと観客席の双方から発せられる熱量が凄まじかったのだろう。ライブ本編とは関係ないが,2日目に目撃した出来事が面白かった。Happy Mosh’sh Pitの入口にいたスタッフさんはライブ序盤からステージが気になって仕方なかったようで,半身になってけっこうな頻度でステージを凝視していた。そしてライブの最終盤,“META!メタ太郎”以降の2曲ではついに身体を完全にステージに向けてしまい,ほぼ完全にパフォーマンスに見入ってしまったのである。そりゃあ見たくなるよねえと同情した次第である。


【“Arkadia”の復活とその意味】

個人的なハイライトは文句なしにこの曲だ。2020年1月の幕張公演以来およそ4年ぶりのお披露目となったわけだが,新たな門出を祝すポジティブな歌詞はMOMOMETALの誕生日にふさわしい。何よりエモかったのは,この曲が初めて披露されたのが2019年6月の横浜アリーナ公演「BABYMETAL AWAKENS - THE SUN ALSO RISES -」であること。BABYMETALが〈ダークサイド〉を経てアベンジャー・システムの導入により3人体制を復活させた記念すべきライブである。そのオープニングを飾ったのが,何の前触れもなく突然披露された(当時の)新曲“Arkadia”だったのだ。

ついでに言えば同公演はYUIMETALの生誕を祝う「LEGEND - Y -」になるはずだったとファンの間で語られることが多い,ある意味でいわくつきのライブである。その直後の同年7月にMOAMETALの生誕祭「BABYMETAL ARISES - BEYOND THE MOON - LEGEND - M -」が開催されていることがその理由だ。「LEGEND - Y -」になったかもしれないライブで,その主役になるはずだった元メンバーの未来を祝福する“Arkadia”を1曲目で披露。その5年後に,YUIMETALの後継者たるMOMOMETALの生誕を「LEGEND -MM」として祝うライブを同じ会場で開催し,しかもその大円団を飾るのが“Arkadia”という展開。これはあまりにも出来すぎではないだろうか。いくつもの偶然が織りなす必然のドラマ。BABYMETALが有する物語に,また1つ新たなエピソードが加わった。


【大胆なセット・リスト】

セット・リストも衝撃的だった。両日とも全15曲で曲数自体は同じながら,かぶった曲はわずかに5曲。2日目のセット・リストは1日目のそれから3分の2が入れ替わるという新鮮味あふれる構成だった。この大幅な入れ替えは,3rdアルバム「METAL GALAXY」収録曲を2日間で全曲披露した2020年1月のライブ「LEGEND - METAL GALAXY」に匹敵する(ちなみに,このライブは1日目と2日目のセット・リストが完全に異なっていた。まさにLEGENDという名にふさわしい驚異的な公演だったのだ)。

しかも,3分の2の入れ替え方が実に素晴らしい。2日目に新たに選ぼれた10曲の多くは,近年ライブで久しく披露されていなかったものなのである。3rdアルバム「METAL GALAXY」収録曲が多いが,これはとあるメディアのインタビューでMOAMETALが「『METAL GALAXY』の曲をもっとやりたい」と言っていたことと無縁ではないだろう。セット・リスト決定の経緯については推測するしかないが,いずれにしてもファンが「久しぶりに見たいな」と思っていたであろう多くの曲が掘り起こされることとなった。とりわけ古くからのファンにとっては感激もひとしおの2日間になったのではないだろうか。

また,地味なところでは神バンドによるソロ・タイムが復活したこともファンとしては嬉しいかぎり。彼らの鉄壁の演奏なくしてBABYMETALは成り立たない。それほど重要な役目を担っていながら,日頃は素顔を晒すこともなく黒子に徹してプロとしての仕事をまっとうする神バンド。たまには彼らにスポット・ライトを浴びる機会を設けないと罰当たりというものだろう。

実際,神バンドのソロ・タイムは素晴らしかった。1日目は“Kegarou”の前,2日目は“ヤバッ!”の前にそのバカテクが披露されたわけだが,迫力といい正確さといい、彼らの演奏スキルが凄まじいことは素人目にも明らかだったと思う。


【ステージと演出】

今回のステージは大きな会場の割にシンプルだった。演出としては特筆すべきは,MOMOMETALが天から降りてくることと“神器”が光ることくらい。それでも豪華で,身も蓋もなく言えば「お金をかけてるなあ」と感じさせる理由は,ズバリ映像にあると思う。リアルタイム・エフェクトという大技をさり気なく(しかも高いレベルで)活用しているのが最大のポイント。上品で豪華な映像は,美しくも壮大なスケールを感じさせるライティングとの相乗効果で,ステージ全体の見栄えを数段増しにしていたと思う。

入場者全員に配られ,それを身に付けて公演に臨むことが求められた“神器”は,他のアーティストのライブでも定番の「光るリストバンド」だった。何気ないアイテムではあるが,演者と一緒にライブを作り上げている感じがしてとても良かった。活用されたのは1日目が“monochrome”と“THE ONE”,2日目が“KARATE”と“THE ONE”だったか(記憶があまり定かではない)。“META!メタ太郎”でMOMOMETALが登場する場面でもピンク色に光っていたことはよく覚えているが,“ヘドバンギャー!!”の直前にもピンク色になっていたかどうかは不確かだ。ちなみに1日目には,アンコールを求める例の拍手のタイミングを同期するためにも使われていた(2日目はなし)。


【SU-METAL】

SU-METALは相変わらずSU-METALだった(良い意味で)。「THE OTHER ONE」収録曲の歌い方が去年とは微妙に違っていて,経験を積むとはこのことかと実感した。歌声や歌い方もさることながら,歌っている時の情感たっぷりの表情が素晴らしい。感情の込め方が去年とはまるで違うのだ。ワールド・ツアーで場数を踏んで曲をしっかりと自分のものにしたことがよく分かるパフォーマンスだった。余談だが,1日目の序盤でポニーテールがとんがった髪飾りに引っかかって髪型が微妙な感じになり、しばらくそのままだったことを私は見逃さなかったぞ。

【MOAMETAL】

今回の公演でのMOAMETALは,いつになく表情が柔らかで笑顔が多かったように思う。端的に言って,愛にあふれていた。たぶんMOMOMETALのことを心の底から祝福していたのだろう。まさに慈愛に満ちた“Angel Of Love”であった。ワールド・ツアー中は「しっかり者」として振る舞うことが多いと何かのインタビュー記事で読んだことがあるが,年下のMOMOMETALが正式に加入したことで,よりお姉さん気質が強まっているのかもしれない。パフォーマンスの合間にMOMOMETALと交わすアイ・コンタクトの際に見せる表情や仕草には,そのようなことを感じさせる要素があったように思う。

【MOMOMETAL】

MOMOMETALは実に役者だなあと感じた。ミュージカルにも出演した経験があるということで,それも納得の強心臓ぶりを発揮していたと思う。MOMOMETALへのなりきり方にはSU-METALに近いものを感じた。MOMOMETALもいわゆる“憑依系”なのかもしれない。1日目の“ヘドバンギャー!!”で,マイク・スタンドを高く掲げた時のキリッとした表情が特に印象に残る。SU-METALに匹敵するイケメンっぷりだったと思う。

“ヘドバンギャー!!”と“META!メタ太郎”でMOMOMETALが覚醒した感があるが,デス・ヴォイスという飛び道具はあまり多用しないでほしい。ここぞという時に炸裂するから痛快なのであって、乱発(安売り)したら価値が薄れるし,それはそもそもBABYMETALではないと思うから。



【グッズ購入〜入場待機】

今回のライブは両日参戦だったが,グッズ購入は1日目のミッションだ。販売開始は12時30分。会場にはその15分ほど前に到着したが,すでにかなりの長蛇の列になっていた。読書をしながらひたすら待機。列は少しずつ前進するので,待たされている感じはそれほどでもなかった。

並んでから2時間ほど経過した14時20分,ようやく室内に入ることができた。防寒対策はバッチリだったのだが,日陰で2時間も寒風にさらされているとさすがに寒さが身にしみた。室内にはBABYMETALの曲が大音量で流されていて,気分が自然と盛り上がる。

室内に入ってからおよそ40分,15時頃にお目当てのグッズを無事に購入完了。今回は在庫を潤沢に用意していたようで,並んでいる最中に品切れの告知を聞かされることはなかった。購入したのは「BRUTAL AWAKENING」 LONG SLEEVE TEEと「MAGIC CIRCLE」パーカー,そして「NEW CRUSH LOGO」フェイスタオルの3点。現場で実物を見て「NEW WORLD」TEEにも目がくらんだが,何とか耐えた。


それにしても,グッズ売場に“メタり!!”が爆音で流れているとなぜか購買意欲が刺激されて,あれもこれも買いたくなってしまうから危険だ。歌詞的には“おねだり大作戦”が最も危険なのだが,テンションとしては“メタり!!”の方が危ないと思う。

1日目はグッズ購入後,、新横浜駅まで戻って腹ごしらえ。「つばめグリル」で「和風ハンブルグステーキ」のスープセットを食した(とても美味しかった)。

2日目は妻METALと一緒に参戦。早めに新横浜に到着し,まずは駅ビルのレストランでのんびりと食事。集合時間(入場時間)は15時30分だったので,その40分ほど前に会場へと趣き,しばらく入口近辺をウロウロして雰囲気を楽しんだ。

【入場待機〜着席】

1日目の集合時間(入場開始)は16時30分。その10分前に集合場所に到着したところ,すでに大勢の人が集まっていた。列は少しずつ整理されたものの,準備に手間取ったのか入場開始は予定よりも20分遅れの16時50分頃。これが地獄の始まりだった。

とにかく入場が遅々として進まない。原因は定かではない。チケットの確認に手間取っているのか,手荷物検査や金属探知機による身体検査に想定以上より時間がかかっているのか……いずれにしても列の進みは牛歩の如し。なんとか全ての手続きを終えて入場し,着席したのは開演予定を4分過ぎた18時4分であった。

1日目の席は「アリーナ C 3列 48番」。並(一般)のチケットながら神席と言っていいのではないかと思った。位置はPit(アリーナ)Jブロックの後方,Happy Mosh’shエリアのすぐ横で,やや下手寄り。目線がアリーナより少し高くなるのでステージは見やすかった(ただし,もちろん距離は遠かったが)。


開演予定時刻を過ぎても入場はまだまだ続き,場内が暗転したのは予定よりもおよそ25分遅れの18時25分頃だった。

2日目は前日の反省を活かして気持ち早めに入場口付近で待機していたので,かなり前方に整列することができた。入場開始もほぼ定刻通り。前日の入場時にはいったい何が起きていたのだろうと思ってしまうくらい何事もなくスムーズに入場することができた。15時46分には妻METALとともに着席。前日とは逆サイドとなる「アリーナ B 2列 43番」に陣取った。


【楽曲の感想:1日目】

01 BABYMETAL DEATH
安定のBMD。十字架に磔にされた3人の姿が巨大スクリーンに映し出され,リズムに合わせて順番に映し出されていく演出が盛り上がりを煽る。

02 メギツネ
屈指のお祭りソングの登場で早くもオーデエンスは大騒ぎ。周辺にいた比較的最近ファンになったと思しき人たちも,この曲では自然と盛り上がっていた。

03 DA DA DANCE
まさかこの曲がという驚きがすべて。久しぶりのパフォーマンスだったが,ノリの良いこの曲を“メギツネ”の次に持ってきたことで会場のヴォルテージは一段と高まったと思う。

04 Shanti Shanti Shanti
個人的に観たかった曲なので感激した。異国情緒あふれる曲の原点といえばこの曲。個性的なダンスのクオリティが上がっていたように感じた。

05 Kagerou
レア曲登場。SU-METALの歌声が素晴らしすぎて,そのパフォーマンスを見ながら魂を抜かれたような気がした。

06 MAYA
「THE OTHER ONE」の中でも大好きな曲。ゴリゴリの重低音がライブになると一段と強烈になり,とてもライブ映えする。

07 BxMxC
SU-METALの荒ぶり方が凄かった。歌唱もさることながらアクションも完全に振り切っており,最高にクールだった。

08 シンコペーション
イントロがなった瞬間に会場内から大歓声が沸き起こった。YUIMETAL在籍時のBABYMETALを象徴する曲の1つ。古参ファンには嬉しいかぎり。

09 Monochrome
「THE OTHER ONE」の中で“MAYA”に並んで好きな曲。この曲もライブでの迫力がアルバムとは段違いで素晴らしい。先読みしてスマホのライトを音にしてしまったが,ここで満を持して“神器”の出番となった。スマホライトとは比べ物にならないくらい美してくて幻想的な光景だった。

10 メタり!!
ライブで見るのは「NEX_FEST」以来2度目だが,最も歴史の浅い曲ながら,早くもライブで屈指の攻撃力を誇る曲になったと思う。何よりこの曲がもたらす一体感が尋常ではない。

11 ギミチョコ!!
“メタり!!”からの“ギミチョコ!!”でオーディエンスはとどめを刺された感あり。この2曲の盛り上がりは半端なかった。

12 ド・キ・ド・キ☆モーニング
西の神が演奏するこの曲は,えげつないくらいヘヴィで最高だった。ポップでアイドル風味全開なのに,サウンドが強烈に思いというギャップが痛快だ。

13 THE ONE
ここでも“神器”の出番がやって来た。壮大なカタルシスと一体感,そして多幸感が“神器”の演出によって一層高まったと思う。最高のひと言。

14 ヘドバンギャー!!
冒頭でも述べたが,演出が完全に予想外だった。最も気になるのは,あのデスボ。あれは生声だろうか。そうだとすればデスボ女王の称号をMOMOMETALに授けたい。いわゆる“ユイバンギャー!!”と“モアバンギャー!!”を見てきたが,ここまで振り切ってオリジナリティを発揮したアレンジは初めてかもしれない。そもそも登場の仕方からして普通じゃなかった。横アリといえばゴンドラか。まさか天から降りてくるとは……。どうやってあそこに移動したのだろう。

15 Road of Resistance
この曲なくしてライブは終えられない。正直言って“モモバンギャー!!”のインパクトが強すぎてライブの空気があらぬ方向へと向きかけたが,RoRがしっかりと正常な方向へと戻してくれた。


【楽曲の感想:2日目】

01 BABYMETAL DEATH
1日目と同じくリズムに合わせて順番に3人に寄せていくカットがスクリーンに映し出される演出だったが,どんどんクローズ・アップされていき,最後は目元が大映しに。1日目もこのような感じだったっけ?

02 Distortion
ライブでの定番曲が登場。SU-METALの日本語による挨拶もあった(と記憶しているが,合ってるだろうか)。1日目の“メギツネ”とはガラリと違う曲調ながら,キャッチーなメロディを伴って激しく疾走するこの曲は,ライブの序盤で観客を一気に盛り上げるには最適な曲の1つだ。

03 PA PA YA!!
“Distortion”から“PA PA YA!!”へと続くのはライブでの黄金パターン。待ってましたとばかりにタオルを振り回したが,観客が実際にアクションを起こすこのタイプの曲はライブでの一体感を高める効果が抜群だ。3曲目にして早くも場内はお祭り騒ぎの状態に。

04 Elevator Girl
ものすごく久しぶり。SU-METALの歌唱やMOAMETALのダンスが進化したせいだと思うが,曲の印象が以前とはだいぶ異なっていたと思う。ポップで可愛らしいテイストがやや減退したと感じた(良い意味で)。テンション高めでにぎやかなテイストは初期の曲ならでは。

05 ヤバッ!
この曲はYUIMETALのイメージが強いが,今日のパフォーマンスで個人的にはそれが払拭されたと思う。YUIMETALのイメージが強かった理由は,彼女のダンスの「止め」の所作と姿勢の美しさがこの曲の振り付けにマッチしていたからなのだが,MOMOMETALのダンスもさすがのレベルで申し分なし。ダンスを見ているのが楽しい曲である。

06 Believing
ライブで何度か見てきて思ったのだが,実は結構不思議な曲だと思う。サビは明るくてキャッチーながら,Bメロを口ずさむSU-METALの様子はアンドロイドっぽくて何だか新鮮。

07 Brand New Day
これも久しぶりに披露された曲。過去のライブ同様,この曲はやっぱり映像が秀逸だ。巨大スクリーンをフル活用して、ステージ上の3人を影絵のように見せる演出はとてもクールで見応えがある。このスケール感はライブでこそ味わえる。

08 Starlight
お久しぶりな曲が続いた。力強く,美しく,様々な思いが込められた佳曲である。感情表現力が増したSU-METALの絶唱は感動ものだった。それにしても,小神様こと藤岡幹大氏を偲ぶために作られたかのようなこの曲でこそ“神器”を光らせるべきだったと思うのだが。

09 KARATE
巨大スクリーンに映し出されるリアルタイム・エフェクトが素晴らしかった。西の神により生み出される轟音と迫力ある映像の相乗効果により,楽曲の力強さが更に引き出されていたと思う。あまり覚えていないのだが,この曲で“神器”が光ったような気がするが……。

10 メタり!!
1日目よりも音圧が出ていたように感じたのは気のせいだろうか。とにかく迫力が半端なかった。さしたるBABYMETALのファンではなく,この日のライブが4回目のBABYMETAL体験となる妻METALもこの曲は「楽しかった!」と言っていた。

11 ギミチョコ!!
ライブの終盤でキラー・チューンが登場。“メタり!!”の後だったので,会場内の雰囲気が異常と言っていいほど妙なテンションになっていた。圧巻。

12 ド・キ・ド・キ☆モーニング
「持ち上げて,落とす」ではないが,ここでまさかのデビュー曲。尋常ではない盛り上がりを見せた“ギミチョコ!!”とポップでキュートな世界を描くこの曲とのギャップが凄まじい。これを今年27歳にならんとする妙齢の女性が堂々と歌いきってしまうのだから,表現者としてのSU-METALの引き出しの多さには感服するしかない。

13 THE ONE
ライブの本編を締めくくるのは前日と同じくこの曲だった。ライブの進行とともに変幻自在のBABYMETALによって上下左右に大きく揺さぶられたオーディエンスだが,最後の最後はこの壮大なカタルシスをもたらすアンセムによって落ち着くべき所に落ち着くことになる。MOMOMETALのパフォーマンスも堂々としていて,3人の結束力の強さがよく分かった。

14 META!メタ太郎
上述の通り。“MOMO太郎”爆誕である。BABYMETALは相変わらずやることがぶっ飛んでいて楽しい。

15 Arkadia
これも上述の通り。何から何までもエモい。


【セット・リスト】

BABYMETAL WORLD TOUR 2023-2024
LEGEND - MM 20 NIGHT
01 BABYMETAL DEATH
02 メギツネ
03 DA DA DANCE
04 Shanti Shanti Shanti
05 Kagerou
06 MAYA
07 BxMxC
08 シンコペーション
09 Monochrome
10 メタり!!
11ギミチョコ!!
12 ド・キ・ド・キ☆モーニング
13 THE ONE
14 ヘドバンギャー!!
15 Road of Resistance

BABYMETAL WORLD TOUR 2023-2024
LEGEND - MM 21 NIGHT
01 BABYMETAL DEATH
02 Distortion
03 PA PA YA!!
04 Elevator Girl
05 ヤバッ!
06 Believing
07 Brand New Day
08 Starlight
09 KARATE
10 メタり!!
11 ギミチョコ!!
12 ド・キ・ド・キ☆モーニング
13 THE ONE
14 META!メタ太郎
15 Arkadia

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