所感/BABYMETALとArch Enemyのツアー日程

2019年8月17日 Text by たろ a.k.a. TAROO-METAL

先日,BABYMETALが3rdアルバムでArch Enemyのアリッサとコラボすることをテーマに描かれたファンアートを,当のアリッサ本人が自身のInstagramに投稿して話題をさらった。BABYMETALとArch Enemyという組み合わせで私自身が思い出すのは,ライブのツアー日程のこと。


数年前,学業や年齢の縛りがあって,BABYMETALがまだエンジン全開の状態でツアーに打って出ることができなかった頃,私は「早く何の制約も受けない状態で世界中をツアーできるようにならないかなぁ」と常々感じていた。老若男女誰でも,どんな音楽的バックボーンを持っている人でも楽しめるBABYMETALのショウを,いまだ体験したことがない人がたくさんいるというのは,実にもったいない話ではないか。それどころか,BABYMETALの存在すら知らない人が,この地球上には無数に存在しているのだ。これは由々しき問題である。大げさに言えば,この世界から醜い紛争をなくして人々の笑顔を取り戻し,誰もがハッピーな毎日を送れるようにするためには,BABYMETALが世界各地を飛び回って一人でも多くの人にライブを見てもらうことが必要だ。

世界平和は冗談にしても,音楽好きなら唯一無二の個性を発揮しているBABYMETALのライブを一度は体験した方がいい。最終的に好きになるか嫌いになるかはその人次第。でも体験せずしてBABYMETALを語ることなかれ。百聞は一見にしかず,なのだ。だからこそ私は,BABYMETALが1回でも多くのライブを行って,一人でも多くの人にBABYMETALのパフォーマンスを見てほしいとずっと思っていた。

それにも関わらず,長きにわたりBABYMETALの前に無情にも立ちはだかってきた「学業」と「年齢」の壁。彼女たち自身も,彼女たちをサポートする人たちも,そしてもちろん大勢のファンも,思うように活動できない状況に歯がゆさを感じていたに違いない。しかも,本来ならばそのような制約から解き放たれるはずだった2018年が様々な事情により〈ダークサイド〉というもう一つ別の鎖によってがんじがらめにされてしまったので,なおさらストレスフルだったはず。

そのような状況だったので,2019年になってBABYMETALの北米ツアーおよび欧州ツアーの日程が明らかにされた時,「ようやくその時が来た」という万感の思いで私の胸は一杯になった。

BABYMETALの2019年は,北米ツアー20公演,欧州ツアー17公演,計37公演というのが基本的な日程だ。一方で,メタル界随一の働き者であるArch Enemyは北米23公演,欧州50公演の計73公演。さすがに欧州が主戦場のArch Enemyには欧州公演の数では完敗だが,北米はほぼ互角。少なくともアメリカをサーキットする日程の充実度という点では,BABYMETALはArch Enemyにかなり迫りつつことが分かる。もちろん日程が過密であればそれでいいというわけではない。しかしバンドにとってライブ本数は,その活動の充実度を如実に物語る一つの重要なバロメーター。一般的に言って少ないよりは多い方がいい。その点で,BABYMETALはようやく世界基準の活動量を誇るバンドになりつつあると言えるだろう。

BABYMETALは今年すでに台湾のフェスにも出場しており,さらに11月には香港のフェスにも出場する。さらに2020年4月にはタイでも単独ライブを行うことが発表されており,いよいよアジア諸国のツアーにも本腰を入れ始めた印象を受ける。また,今年の欧州ツアーではロシアや北欧3国の地に初めて降り立つ。世界征服は着々と進行中だ。

USツアーの日程

欧州ツアーの日程

北米ツアーの日程

欧州ツアーの日程(前半)
欧州ツアーの日程(後半)





コメント

このブログの人気の投稿

ライブ参戦レポ/「NEX_FEST」に降臨!フェス仕様のBABYMETALは超攻撃的だった

ライブ参戦レポ/「NEX_FEST」で“Kingslayer”完全版をついに目撃

レビュー/「BABYMETAL RETURNS - THE OTHER ONE -」度肝を抜く凝りに凝った演出にBABYMETALの本気を見た