BABYMETALの異色曲“BxMxC”のMVが何の前触れもなく突如公開

BABYMETALの結成10周年にちなんだ「10月10日」を目前に控えた10月8日,“BxMxC”のMVが突然公開された。

ライブ映像ではないMVは久しぶり。BABYMETALのYouTubeチャンネルを覗いてみたところ,ライブ映像ではないMVは2018年10月19日に公開された“Starlight”以来なので,およそ2年ぶりのこと。やはりずいぶん久しぶりのことなのだ。2人が躍動するオリジナルの映像はやっぱり良い。ブルータルなサウンドも最高だ。

アルバムで異彩を放つこの曲は2020年1月の幕張公演2日目にライブとして世界初披露され,その超個性的かつ圧巻のパフォーマンスがオーディエンスの度肝を抜いた。アルバムで聴くのとライブで目の当たりにするのとでは,受け手が抱く印象がまるで異なるのだ。それ以来,この曲の評価はうなぎのぼりと言っていいだろうが,そのようなファンの声がこの曲のMV化を後押しした側面もあるように思う。コロナ禍にあって活動が制限されてしまうアーティスト側の事情とファンの求めるものが一致したのが,“BxMxC”の映像化という選択肢だったのだろう。

それにしても, 観れば観るほどSU-METALのカッコよさにほれぼれする。ラップバトルを繰り広げながらもメタル然としたアクションがクールだし,何より彼女の最大の魅力である「目」「眼差し」「視線」が強烈なオーラを放っている。振り付けが決まっていて何かと制約が多いライブとは違って、ある程度の自由あるいは自然さを感じさせる振り付けがなされている点もこのMVの魅力だと思う。

BABYMETALのステージはミュージカルのようだけど,このMVを観ていると中元すず香のなり「切りっぷり」に感服させられる。BABYMETALのSU-METALというキャラクターに完全に没入して,SU-METALを完璧に演じている。その様子はもはや演技には見えず,完全なる別人格が生み出されているかのよう。

対戦型格闘ゲームを思わせる演出や,古参のファンには懐かしい「天下一メタル武道会」という設定を持ち出す遊び心が,いかにもBABYMETALらしくて良い。おそらく特に深い意味はないのだろうが,過去の諸々がきちんと今につながっている感じがする。そのような物語性のようなものは,やっぱりBABYMETALの魅力なのだと思う。

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