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レビュー/BABYMETAL「LEGEND - METAL GALAXY -」(Blu-ray&CD)ネクスト・レベルに突入した最高のライブ

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LEGEND - METAL GALAXY - (Blu-ray) / BABYMETAL LEGEND - METAL GALAXY - DAY-1 (CD) / BABYMETAL LEGEND - METAL GALAXY - DAY-2 (CD) / BABYMETAL 2020年9月発売 2020年1月25日と26日に幕張で行われたBABYMETALのライブ「METAL GALAXY WORLD TOUR IN JAPAN EXTRA SHOW」の模様を収録した映像作品とライブ・アルバムがリリースされた。Amazonで初回限定盤を購入したので,一気にレビューしたいと思う。 ■CD 「LEGEND - METAL GALAXY -」 THE ONE限定のライブ盤は多数リリースしてきたBABYMETALだが,本作は一般向けのものとしては「LIVE AT BUDOKAN ~RED NIGHT~」(2015年),「LIVE AT WEMBLEY」(2016年)に続く3作目である。 ライブのおよそ2ヶ月前、2019年10月に発売された3rdアルバム「METAL GALAXY」の通常盤に収録されている全14曲(実際には「Japan Complete Edition」収録曲も1曲あったので,全15曲)を2日に渡って披露した圧巻のライブは,ファンに絶大なインパクトを与えた。その様子を完全収録した音源なので,あの2日間を体験して奇跡を目の当たりにしたファンならば,このCDを聴けばあの時の興奮が脳裏に蘇ること間違いなし。チケットを入手できず涙をのんだファン,あるいはそれほどでもないライト層にとっても十分楽しめるボリューミーな作品だ。 1月のライブの素晴らしさを追体験するには映像作品の方を入手した方が手っ取り早いが,このライブ・アルバムはサウンドが素晴らしくて臨場感もあるので,これはこれで一聴の価値がある。かつてBABYMETALのライブ・アルバムといえば,そのサウンドは必ずしも良いとは言えず,ライブ盤1作目となる「LIVE AT BUDOKAN ~RED NIGHT~」以外はあまり褒められたものではなかった。しかしTHE ONE限定の「LIVE AT THE FORUM」あたりからそのような傾向はだいぶ改善され,本アルバムのサウンドはかなりバランスが良くなったと思う。...

BABYMETALの魅力を構成する10のワード

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 BABYMETALの結成10周年を記念して10月13日に発売される予定の『別冊カドカワ 総力特集 BABYMETAL』。本誌には「あなたが思う『BABYMETALの魅力を構成する10のワード』」という企画があり,Webで回答を募集していたので投稿した。サイトでは全体を総括する形で150文字以内の理由説明を求められたものの,とてもじゃないがそれだけでは説明し尽くせない。そこで,それぞれのワードについて簡単に解説してみた。ちなみに「ワード」が「単語」のことなのか「語句」のことなのか不明だったので,わかりやすさを考慮してある程度の文字数になる語句とした。 1.SU-METALの歌声 神バンドが奏でる轟音に埋没することなく,真っ直ぐに天高く突き抜ける圧倒的なSU-METALの歌声は,どこまでも伸びやか。彼女の歌声がなければBABYMETALが存在し得ないであろうことは,KOBAMETALがBABYMETALというプロジェクトを思いついたきっかけとして「中元すず香の歌声」を挙げていることからも明らかだ。 2.表現力に秀でたダンス 初期の頃は「メタルとダンスの融合」というコンセプトの斬新さが注目された。曲に合わせて踊ることが困難であることは誰の目にも(耳にも)明らかなヘヴィ・メタルという音楽に,見事なまでにマッチさせた振り付けを産み出したMIKIKO-METALの功績は甚大。3人の一糸乱れぬシンクロ感と,指先からつま先まで配慮が行き届いた洗練されたダンスは,BABYMETALの楽曲が持つ世界観を雄弁に表現していると思う。美しさ,力強さ,切れ味など,あらゆる点で隙がない。 3.神バンドのスキル BABYMETALが世界中のヘヴィ・メタル好きから支持され,筋金入りのミュージシャンからも評価されている理由の一つには,間違いなく神バンドの存在があると思う。人間が演奏することは不可能なのではないかとすら感じさせる難曲の数々を完璧に演奏することが神バンドの最低条件。そこまでのスキルを持つミュージシャンは多くはない。また,神バンドによって奏でられる音が,同じステージに立つBABYMETALの各人に及ぼす心理的効果も実は大きい。 4.メタルの過去と未来を融合した楽曲 ヘヴィ・メタルの古典へのオマージュをふんだんに盛り込みながら,ポップスやEDM,ラップから果ては民族音楽まであらゆるジ...

レビュー/BABYMETALのTHE ONE会員限定Blu-ray「METAL GALAXY WORLD TOUR IN JAPAN」

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「METAL GALAXY WORLD TOUR IN JAPAN」 / BABYMETAL 2020年7月16日発売(THE ONE限定Blu-ray) 2019年11月に埼玉(さいたまスーパーアリーナ)と大阪(大阪城ホール)で行われたライブを収録した作品。これは映像および一部音声からの推測だが,全14曲中,前半の7曲が埼玉,後半の7曲が大阪だと思う。 このレビューを書いている時点で最新のBABYMETAL公演は,今年の1月に幕張で行われた「LEGEND -METAL GALAXY」だ。よく言われるようにBABYMETALのライブは「最新が最高」なので,今のところ このライブがBABYMETAL最高のライブだということになる。この見解に異論のあるファンはほとんどいないだろう。2日間で最新アルバム「METAL GALAXY」全曲を披露したほか,SU-METALとMOAMETALを支えた「アベンジャーズ」の3人と,東西神バンド全員が同じステージに立って“Road of Resistance”と“イジメ、ダメ、ゼッタイ”を披露するという無双っぷり。特に2年近く封印されてきた名曲“イジメ、ダメ、ゼッタイ”を2日間の公演の最後に持ってくるという演出は相当にエモーショナルだった。「Extra Show」のコンセプトは,キツネ様以外は誰も想像できい超ド級のサプライズに満ちていた。 しかしそれから時間が経つこと約半年。コロナ禍でライブを含むエンタメが壊滅状態になる中,少し冷静に「あの時」を振り返ってみると,1月の幕張公演2デイズの演出がいかに特別であったかということが改めてよく分かる。いや,特別などという言葉では生ぬるいくらいで,もはや特異と言ってもいいかもしれない。あの2日間は,それくらい稀有で「あり得ないことが起きた2日間」だったのだ。今さらながらに,そう痛感する。 あえて言うなら,ファンの涙腺を大崩壊させたコテコテにエモいあの時の演出は,看板メニューがてんこ盛りの過剰サービスに他ならない。もうお腹がいっぱいで「これ以上は食べられません」と言っているのに,「そんなこと言わずに,さあどんどん食べて」と,ミシュラン三つ星級の美味しい料理が次から次へと提供されているような状態とでも言おうか。 たしかにとんでもなく素晴らしいライブだった...

YUIMETALについて語ろう

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2020年6月21日 Text by TAROO-METAL 昨日6月20日はBABYMETALの元メンバーであるYUIMETALこと水野由結の誕生日だった。そこで,YUIMETALについてちょっとだけ語ろうと思う。 ①武道館のステージから転落 YUIMETALに関する一番の思い出といえば,2014年3月1日の日本武道館公演での転落事故だ。多くの人がご存知の通り“ヘドバンギャー!!”の煽り場面でステージから落下。当時の私の座席は比較的ステージに近いスタンド席だったのだが,位置は偶然にもYUIMETALが煽りに来た側。目の前で突然YUIMETALの姿が見えなくなる(消える)というアクシデントは予想だにしなかった一瞬の出来事で,最初はいったい何が起こっているのか理解不能だった。どうやら落下したようだと分かってからは「YUIMETALははたして大丈夫だろうか」「公演は続行されるのだろうか」と大いに不安になったことを鮮明に覚えている。 会場がざわつく中,若干長めのインターバルを経て次の曲“イジメ、ダメ、ゼッタイ”のイントロが当然のように流れ,程なくして何事もなかったかのようにクラウチング・スタートの姿勢をとるYUIMETALの姿を目にした瞬間の気持ちと言ったらもう……。この時のステージの高さは一般的な成人男性の身長よりも高いくらい。そこから落ちたにもかかわらず傍目には無傷だったことは奇跡以外の何ものでもない。 この日のライブは,私にとっての「初めてのBABYMETAL体験」だった。「ライブを初めて観に行ったら,メンバーがステージから落下」というのは,そう滅多にあることではない。大事故にならなかったからこそ,今でも「衝撃の体験」としてオープンに話せるわけだが……。 ②凛とした美しさ YUIMETALといえば切れ味鋭いダンスが魅力。体幹の強さを感じさせる姿勢の美しさと,しっかりとした「止め」の動作が強く印象に残る。 見た目は華奢なのに,YUIMETALの姿勢は激しく踊ってもグラつかないし崩れない。彼女のダンスがまるで武道家の演舞のような正確さと力強さを感じさせるのは、体幹がしっかりしているからこそだろう。スッと立っているだけでも美しく,そのたたずまいからは凛とした美しさがにじみ出る。YUIMETALのダンスが私に...

レビュー/BABYMETALの「LIVE AT THE FORUM」アリーナ級会場での最高峰ライブ

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LIVE AT THE FORUM - THE ONE LIMITED EDITION - / BABYMETAL 2020年5月13日発売/THE ONE限定盤 BABYMETALが3rdアルバム「METAL GALAXY」のリリース当日(2019年10月11日)にアメリカ・ロサンゼルスのTHE FORUMで行った公演を収録した映像作品。BABYMETALがアメリカにおいてアリーナ級の会場でライブを行うのは,これが初めてである。「THE ONE LIMITED EDITION」にはライブ全15曲を収めたCD2枚と,「APOCARYPSE」と名付けられたフォトブックがバンドルされている。 この公演の約3ヶ月後に幕張で行われた「LEGEND - METAL GALAXY -」があまりにエモくてインパクトが強烈だったので,それに比べるとTHE FORUM公演の衝撃はやや劣るというのが正直な感想だ。しかし音響の良さを含めた会場の素晴らしさと,THE FORUMのステージに立つという意義を踏まえれば,このライブは2014年の日本武道館とネブワース,2016年のウェンブリーと東京ドームに比肩しうる,BABYMETALにとってのマイルストーンと言える伝説的公演であることは間違いないだろう。 ライブは豪華絢爛のひと言に尽きる。ゴージャスな照明,この時点でBABYMETAL史上最も大きなスクリーン,会場中央まで移動する円形ステージ――それら一つひとつはけっして特別な装置/演出ではないものの,それらを非常に洗練された形で最大限効果的に用いていることが,手にとるようにわかるライブだ。おそらく細部に至るまでお金をかけているのだろうが,単に巨額の資金を投入するだけではこのクオリティを実現することは無理。しっかりとしたコンセプトとセンスの良さは欠かせない。 最初から最後までひと通り観てまず感じたのは,サウンドの良さ。会場の音響が良かったことも大きく影響しているのだろうが,神バンドがいわゆる「西の神」であることもあって,全体的に迫力があってタイトなサウンドだと思う。 その「西の神」では,とりわけドラムのアンソニーのプレイが圧巻で強く印象に残る。“Kagerou”への導入として初めて披露された「西の神」によるソロ・タイムでのプレイを観れば,彼がいかに凄腕のドラマーであ...

レビュー/アベンジャーズ・システムを導入した初のライブ「BABYMETAL AWAKENS - THE SUN ALSO RISES -」

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BABYMETAL AWAKENS - THE SUN ALSO RISES - / BABYMETAL 2020年4月発売(THE ONE会員限定) 2019年6月28日,29日に横浜アリーナで行われたライブを収録した映像作品(ライブCD付き)。ファンの間で物議を醸した2018年の〈ダークサイド〉を経て,誰もが固唾を飲んで見守るなか開催された本公演は,ご存知のようにサポート・ダンサーを3人の〈アベンジャーズ〉の中からローテーションで選出するというシステムで行われた最初の公演だ。本作に収録されてるのは2日目である。 〈アベンジャーズ〉システムを採用して2日目なので,SU-METALとMOAMETALの表情から緊張感はさほど感じられない。むしろ適度にリラックスしているようで,特にSU-METALの「破顔一笑」が印象に残る。1日目を無事に終えたことで,ある程度の手応えと自信を得たのだろう。ステージ上の2人がパフォーマンスを純粋に楽しんでいることが強くうかがえる。ただし2日目とはいえサポート・ダンサーは前日とは異なるので,いわば初日が2日続くようなもの。内心では適度な緊張感とプレッシャーがあったのではないかと推測する。 もちろん,今こうして振り返ってみると,この日のパフォーマンスは同年9月のThe Forum公演や11月及び翌年1月の日本公演と比べれば全体的にこじんまりとした印象を受けるし,SU-METALとMOAMETALの様子に若干の手探り感というか,慎重さが感じられるのは事実。だが,誰も予想だにしなかった驚愕の演出と圧倒的なパフォーマンスですべてのファンの度肝を抜いた2020年1月の幕張公演2デイズに通じるもの,あるいは〈ダークサイド〉によって突きつけられた「BABYMETALらしさとは何か」という問いに対する答えが,はっきりと示されたライブだったことは明らかだと思う。 BABYMETALのパフォーマンスは3人だからこそ映える。2人では単なるデュオ。1人が歌い,もう1人が踊るだけでは見ごたえがない。4人以上の大所帯だと,ダンスの迫力が散漫になってしまう。シンガー1名+ダンサー2名という最小限の構成だからこそ,シンクロする歌とダンスの魅力が増し,ステージ上で3人が織りなすフォーメーションの美しさがいっそう強調されるのだ。「やっぱりBABYMET...

全文意訳/「ROCK SOUND」2019年11月号のBABYMETALインタビュー

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2020年2月12日 Text by たろ a.k.a. TAROO-METAL 昨年10月に発売された『ROCK SOUND - ISSUE 258』(2019年11月号)で特集されたBABYMETALのインタビューを,例によって意訳してみた。いつものように「だいたいこんな感じかな」とう程度の日本語訳なので,誤りに気づいても大目に見ていただければ幸いである。 モダン・ヘヴィ・ミュージックのアイコンとして確固たる地位を確立し,世界的なフォロワーはライバルにはなり得ない。この日本のグループはメタルの偉大さを勝ち取り,足を踏み入れれば紋切り型の知ったかぶりは何であれ切り裂く。巨大な会場を満員にすることからフェスの常連になることまで,それは本当に驚くべきことなのだ。旅の最後の一歩は「METAL GALAXY」。多様性と冒険心に満ちた3作目のアルバムは,2018年末のYUIMETAL脱退後,再編成されたBABYMETALとして初めてリリースされる作品だ。現在,中心メンバーであるSU-METALとMOAMETAL,そして神バンドは,ライブの時にはローテーション制のゲスト・ヴォーカリスト(アヴェンジャーズ)によってサポートされている。 過渡期に生まれたものではあるが,この新しいレコードは私たちの予想以上に細部に至るまで驚異的で色彩豊か。地球上のあらゆる土地から新しいサウンドとスタイルを取り入れている。Sabatonのヨアキム・ブローデン,タイのラッパーF・ヒーロー,Arch Enemyのアリッサ・ホワイト=グルツと幅広いゲストを招いている点も特徴だ。 「METAL GALAXY」は世界中で絶賛発売中で,これから大忙しの1年がやって来る。チャレンジしたことややりたいこと,そして将来について語ってもらうため,私たちはバンドに取材を試みた。 ――YUIMETALが脱退した時、BABYMETALの将来についてどのような不安がありましたか? SU-METAL: 簡単なことではなかったんですけど、私たちのパフォーマンスをサポートしてくれるアベンジャーズがいたのでとてもワクワクしていました。 ――新しいラインナップに慣れることは大変でしたか? ライブのたびに違うメンバーと演じましたよね? ある意味、新しいチャレンジをすることは楽しかったですか? MOA...