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レビュー/BRING ME THE HORIZON “Kingslayer” ft. BABYMETAL (LIVE IN TOKYO)ーあの「完全版」がついに映像化!

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 相思相愛のBRING ME THE HORIZONとBABYMETALが初コラボした“Kingslayer”。ファン待望の“リアル・コラボレーション”が2023年3月の「NEX_FEST」で実現したわけだが,その模様をふんだんにフィーチャーしたMVがBMTHのYouTubeチャンネルでついに公開された(2023年12月13日)。 ライブで「完全版」を目の当たりにした際には音源とは異なりエフェクトがかかっていないSU-METALの歌声に感嘆したが,あいにくステージまでの距離が遠かったのでBABYMETALの3人がどのようなダンス・パフォーマンスを披露しているのかは判然としなかった。このたびのMVにより,ようやくその全貌が明らかになったわけだが……。 こごまで自由に荒ぶるBABYMETALを見たのは初めてだ。自分たちの曲ではなく,あくまでもBMTHの曲だからだろうか。今まで見たことがないような笑顔にあふれ,かなりリラックスした様子がうかがえた。基本的には振り付けがあるものの,その所作には自身の曲を演じる時のようなシンクロ感は感じられず,良い意味でルーズなようにも見えた。観客の煽り方にしてもごくごく自然で,しかも心の底から楽しそう。 ダンスそのものも普段のBABYMETALのライブではお目にかかれないような力強さに満ちており,繊細さや洗練さとは対極にあるように感じた。そもそもBMTHの曲なのだからダンスのテイストがBABYMETALの楽曲のそれとは異なるのは当然なのだろうが,それにしても比較的シンプルで力強い路線に寄せたこの振り付けを、いったい誰が考えたのかが気になるところ。ベースになるアイデアはSU-METAL,MOAMETAL,MOMOMETALの3人が出したのではないかという気がしないでもない。 何から何まで初めてづくしのこの日の“奇跡”。個人的なハイライトはオリヴァーとSU-METAL,MOAMETAL,MOMOMETALの4人がステージ中央で豪快にヘドバンをかますシーンである。今までは兄が妹を導くようにBMTHがBABYMETALを引っ張ってきたイメージがあるが,このシーンを見て,兄の背を追い続けてきた妹たちがようやく兄に追いつき,文字通り同じステージに立ったのだという感じがした。アーティストとしての格はもちろんBMTHの方が数段上だ。し...

ライブ参戦レポ/「NEX_FEST」で“Kingslayer”完全版をついに目撃

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 2023年11月3日に幕張で開催されたフェス「NEX_FEST」で,BRING ME THE HORIZONとBABYMETALの夢のコラボレーションがついに実現した。BABYMETALをフィーチャーしたBMTHの楽曲“ Kingslayer feat. BABYMETAL ”で,満を持してBABYMETALがBMTHのステージに登場したのである。 BMTHがこの曲をライブで披露する時,BABYMETALパートは基本的に音源使用だった。いわば「音源のBABYMETAL」との共演をせざるを得なかったわけである。それは当然と言えば当然のことなのだが,ファンの心理としては「早く両者の共演が見たい!」というひと言に尽きる。その「ファン待望の瞬間」が,ついにと言うべきかようやくと言うべきか,幕張の地で現実のものとなったわけである。 以下は,そのパフォーマンスをステージのはるか遠くから体験した際の感想である。 ◆“ Kingslayer feat. BABYMETAL ” Bring Me The HorizonがBABYMETALをフィーチャーした“Kingslayer”の「完全版」をついに目撃することができた。相思相愛の両者がついにステージで夢の共演を実現。ファンにとってこれほど嬉しいことはない。 ステージは遠かったものの,サウンド的には申し分なし(フェスのトリを務めるBMTHのステージなのだから当然だ)。何より普段よりも自由な感じでパフォーマンスするBABYMETALの3人が魅力的だった。綺麗な長髪をなびかせて華麗かつクールにヘドバンをかます場面ではBMTHのオリヴァーも同じステージに上がり,4人でヘドバンするという何ともエモい光景が繰り広げられた。 ちょっと驚いたのはSU-METALのヴォーカルだ。音源では声にエフェクトがかけられており,そのせいか機械的な歌声のピッチはかなり高かった。一方,この日のライブではもちろん完全に生歌。それにもかかわらず,SU-METALは何ら不自然さを感じさせることなく超高音パートも見事に歌い切っていた。お見事としか言いようがない。 さらに3人のダンスにしても,自分たちの曲ではないにもかかわらず「BABYMETALクオリティ」をきちんと維持していたのはさすが。全編で歌うわけではないので,SU-METALのダンスをいつもよりた...

ライブ参戦レポ/「NEX_FEST」に降臨!フェス仕様のBABYMETALは超攻撃的だった

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 BRING ME THE HORIZONがキュレートするフェス「NEX_FEST」が2023年11月3日,幕張で開催された。BABYMETALは国内外で様々なフェスに出場しているが,私がフェスでのBABYMETALを目撃したのは今回が初めて。本来ならば2020年3月の「KNOTFEST JAPAN」でフェスでのBABYMETALを初体験できるはずだったのだが,ご存知のように新型コロナのせいでフェスが延期されてしまったので,「フェスでのBABYMETALを見てみたい」という私の願いは叶えられなかった。このたび3年越しでその夢がようやく現実になったわけである。しかもBMTHとのコラボという最高のおまけが付いた状態で。 初めて見た「フェス仕様のBABYMETAL」は,ただただ凄かった。いや正しくは「フェス仕様のSU-METALは」と言うべきか。ここまでアグレッシブに観客を煽りまくるBABYMETAL/SU-METALは見たことがない。これはもう完全に予想外だった。ついでに言えば,ここまで日本語で煽りまくるSU-METALを見たのはメイト歴9年にして初めてかもしれない。良い意味で「行儀の悪いBABYMETAL」という感じで,単独ライブでのBABYMETALは「猫をかぶった状態」あるいは「よそ行きの姿」なのではないかとすら思えた。もちろん,どちらも正しくBABYMETALそのものてはあるのだが。 以下はフェスで披露された楽曲についての感想である。 01.BABYMETAL DEATH ライブのオープニングでこの曲を見るのは何年ぶりだろう。“In The Name Of…”も“FUTURE METAL”もオープニングを飾るに申し分ない曲だが,やはりBMDが一番しっくりくる。なによりのっけからオーディエンスを興奮のるつぼに叩き落とすことができる点が素晴らしい。 02.ギミチョコ!! この曲が始まるや否や周囲の人たちから大きな歓声が沸き起こった。フェスだからこの日がBABYMETAL初体験という人も多かったはずだが,曲のさわりをどこかしらで耳にしたことがある人は多かったのだろう。この曲がBABYMETALの代名詞であることを再確認した次第。 03. PA PA YA!! SU-METALがやや歌舞伎気味だったことが印象の残っている。「祭りだ!祭りだ!」の巻き舌がい...

レビュー/「BABYMETAL BEGINS - THE OTHER ONE - BLACK NIGHT & CLEAR NIGHT」 新生BABYMETALが生まれた記念すべき夜

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BABYMETAL BEGINS - THE OTHER ONE - BLACK NIGHT & CLEAR NIGHT / BABYMETAL 2023年10月11日発売(THE ONE 限定盤) THE ONE 限定盤のパッケージ 2023年4月1日と2日に横浜の「ぴあアリーナMM」で行われたBABYMETALのライブを余すところなく収録した映像作品である。私が購入したのは「THE ONE 限定盤」で,両公演のBlu-ray2枚に加えて音源を収録したライブCD4枚,112ページのライブ写真集がバンドルされたスペシャルBOX仕様だ。 YUIMETALの脱退とその後の「ダークサイド」や「アベンジャーズ」時代(SU-METALとMOAMETALの2人でBABYMETALの歩みを何とかして維持していた時期)をリアルタイムで目の当たりにし,BABYMETALのこれまでの物語を知る古くからのファンには,それら全ての「今までの苦労」が一掃される壮大なカタルシスをもたらす感動的なライブだったはずだ。そのハイライトが,MOMOMETALが正式にBABYMETALの3人目のメンバーになったことの発表であり,セット・リストから長らく外されてきた“BABYMETAL DEATH”の復活である。 BABYMETALのことをそこまでは知らないライトなファンや新規層にとっては,そのようなBABYMETALの物語性を抜きにしても,ひとつのライブとしての完成度の高さがよく分かる最上級のエンターテインメントだったに違いない。 上品で豪華,それでいて嫌味がない。これはもう,メタル・エンターテインメントとして極上の魅力を備えたひとつの芸術である。 両面ジャケット仕様 こちらはBLACK NIGHT CLEAR NIGHTのジャケット 112ページのライブ写真集 ○映像とライティングが素晴らしい ステージ後方の背後に大きく映し出されるスタイリッシュな映像と,豪華だが派手すぎず上品なライティングが強く印象に残る。ライブ会場でも感じたことではあるが,こうして映像を見るとその素晴らしさに改めて気づかされる。 いわゆる「西の神」によるパワフルで迫力満点の演奏,SU-METALの孤高の歌声,MOAMETALとMOMOMETALの表現力豊かで切れ味鋭い美しいダンスーーパフォーマンス自体のクオリティ...

レビュー/BABYMETALの新曲“メタり!!”は究極の鋼鉄お祭りソング

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  メタり!! / BABYMETAL 2023年8月配信開始&MV公開 最新アルバム「 THE OTHER ONE 」がダークでシリアスな作風だったので,“ メタり!! ”を聴いた多くの人は久しぶりの「なんじゃこりゃ!」系ソングにびっくりしたかもしれない。しかしちょっと冷静になってBABYMETALの歴史を紐解けば,この曲が特に異質というわけではなく,いかにもBABYMETALらしい曲であることは容易にわかるはずだ。 サウンドは「 THE OTHER ONE 」の系統に属するゴリゴリ重低音。そこに日本人の琴線に触れる三味線の音色と超ダンサンブルな盆踊りのノリが加わり,唯一無二の超個性的な楽曲に仕上がった。強いて言えば“ メギツネ ”と“ PA PA YA!! ”をかけあわせたような感じだろうか。BABYMETALにしては分厚めのコーラス(かけ声)が楽曲の迫力をプッシュしており,お祭り感が高まっているのも良い。 SU-METALの歌唱にも注目だ。最近はしっかりと歌いこむ曲が多かったSU-METALだが,この曲は歌うというよりはテンポよく言葉数を詰め込んで語る感じなので,新鮮な印象を受ける。全体的に中音域主体でパワルフなのもポイントだと思う(とくに“わっしょい!わっしょい!”の部分)。途中でちょっぴりファルセットを使ったり,最後で少しだけビブラートを掛けたりしているのも珍しい。歌い手としてのSU-METALの引き出しの多さを痛感させられる。 音源リリースと同時に公開されたMVでは新メンバーのMOMOMETALがフィーチャーされている。曲の半ばでMOMOMETALが歌舞伎のように見得を切るシーンがあるのだが,これはBABYMETALの一員としての彼女がまだ何色にも染まっていないからこそ可能な演出だと思う。すでに確たるイメージが固まっているSU-METALやMOAMETALには似つかわしくないし,もし2人のどちらかが見栄を切ったとしたら,それはそれでかなり違和感があったのではないか。 それにしてもサウンドが分厚くて重量感があり,実にかっこいい曲である。RAGE AGAINST THE MACHINEのトム・モレロがフィーチャーされているが,そのインパクト以上に曲そのものが素晴らしい。BABYMETALの数ある楽曲の中でも,ライブでの盛り上がりという点では群を抜い...

レビュー/「BABYMETAL RETURNS - THE OTHER ONE -」度肝を抜く凝りに凝った演出にBABYMETALの本気を見た

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BABYMETAL RETURNS - THE OTHER ONE - / BABYMETAL 2023年6月発売(完全生産限定盤) 2021年10月の「LEGEND封印」からおよそ1年と3ヶ月。ついに再始動して復活を遂げたBABYMETALが2023年1月28日と29日に幕張で行った記念すべきライブを収録した映像作品である。 わずか5ヶ月前のライブなのに,ずいぶん昔のことのように感じる。BABYMETALのライブは「最新が最高」だからこそ,そう感じるのかもしれない。今年4月の横浜公演2デイズやその後のワールド・ツアーでそのパフォーマンスはアップデートされ続けているので,5ヶ月前のライブは(当たり前だが)もはや最新ではないし,(あえてこう言うが)最高でもないと感じてしまうのだろう。 BABYMETAL史上もっとも演出が凝っていたライブは2017年12月に広島で行われた「 LEGEND - S - BAPTISM XX - 」であることはファンの誰もが認めるところであろう。YUIMETALが当日になって病欠するというアクシデントに見舞われた「不完全なライブ」だったにもかかわらず,ギミック満載でダークかつ禍々しい密教めいた演出の数々に彩られた「LEGEND - S -」は,BABYMETALの魅力の一つである「メタル・ミュージカル」という側面が強烈な輝きを放った文字通り伝説的なライブであった。 「 BABYMETAL RETURNS - THE OTHER ONE - 」は,そのスケールの大きさといい,見ごたえあるステージ・セットといい,凝った演出といい,伝説的な「LEGEND - S -」と双璧をなすと言っても過言ではない圧巻のライブだ。最初から最後まで全編が見どころで,何度観ても感激する。 個人的には以下の3つがこのライブの見どころだと思う。 ①オープニングから“METAL KINGDOM”へと続く流れ ここが最大の見所だと思う(“Divine Attack - 神撃 -”まで含めてもいいかもしれない)。巨大な岩戸が重々しく開き,これまた巨大な玉座に腰を掛けたSU-METALとMOAMETALがまばゆい光の中で姿を表すシーンなどは,BABYMETALの「封印解除」あるいは「復活」を雄弁に物語るシーンで非常に力強い説得力に満ちている。BABYMETAL史上最...

ライブ参戦レポ/「BABYMETAL BEGINS - THE OTHER ONE - CLEAR NIGHT」呪縛から解き放たれた夜

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■総論 2日目のCLEAR NIGHTのBABYMETALは,前日とはまるで異なる感じだった。憑き物が取れたというか,呪縛から解き放たれたかのように伸び伸びとした雰囲気に満ちていて,ステージの上で歌い踊る3人は心の底から自由を謳歌しているようだった。 新曲を5曲も披露するというチャレンジングな夜だった1日目のBLACK NIGHTは,やはりどこか固さがあったのかもしれないと今では思う。演者側もそうだし,とりわけ観客側がそうだった。双方がにらみ合っているような,妙な緊張感が会場内には充満していた。それは足枷あるいはしがらみのようなものと言ってよかったかもしれないが,そのような重たい空気から完全に解放されたのが,2日目のCLEAR NIGHTだったのではないか。 ■完全なるキングダム オープニングは“ METAL KINGDOM ”。1月の幕張公演の時のように1つの玉座が空いてしまっていることはなく,SU-METAL,MOAMETAL,MOMOMETALの3人がそろって玉座に座している光景は実に壮観だった。幕張でこの曲を披露した際にSU-METALは着座しながら「これがキングダムか」と思ったそうだが,3人がそろい踏みしたこの日の“ METAL KINGDOM ”を目撃した私は「これが“ METAL KINGDOM ”の完全版か」と感激していた。 ■新コスチューム “ METAL KINGDOM ”で3人が動き始めると,前夜とはコスチュームが変わっていることにすぐに気づいた。黒を基調としたデザインは変わらず,しかし光沢のある部分の輝きがゴールド成分多めになっていて,光の加減でキラキラと七色に変化するというゴージャスさ。遠目にも見栄えは抜群だった(まるで玉虫のよう)。 ■“いいね!”にびっくり 長らく封印されていた“ いいね! ”が披露されたのは,間違いなくこの日のハイライトの1つだったはず。この曲が日本国内のライブで日の目を見たのは,いったいいつ以来だろう。あまりに久しぶりすぎて,曲が始まってから数秒間,いま今目の前でプレイされている曲が何なのか,にわかには分からなかったくらいである。それが“ いいね! ”であると分かった瞬間,腰を抜かしそうになってしまった。 我に返ってさらに驚いたのは,この曲を今年26歳になる女性が歌っても違和感がほとんどないという事実である。...