レビュー/BABYMETALの映像作品『BABYMETAL LEGEND - 43 THE MOVIE』がもたらす極上のサウンド体験
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BABYMETAL LEGEND - 43 THE MOVIE / BABYMETAL 2024年12月発売(Amazon限定スリーブジャケット付き) BABYMETALは2023年〜2024年にかけて自身最大規模のワールド・ツアーを敢行した。その規模は世界25カ国におよび,公演数は98を数える。同ツアーのファイナル公演は2024年3月23日と24日に沖縄で開催。その模様は映画化され,同年8月24日から日本全国47都道府県の66劇場で公開された。 その映画(ライブ・フィルム)をパッケージ化したのが,本映像作品である。映画を観た際の感想( 映画鑑賞文/「BABYMETAL LEGEND - 43 THE MOVIE」 最高のライブ体験に感動 )と重なる部分が多いが,今回改めてBlu-ray版を鑑賞して気づいた見どころを4点ほど挙げたいと思う。 ○極上のサウンド 劇場公開されたライブ・フィルムは立体的な音響が楽しめるDolby ATMOSに対応していたことが話題となった。私も劇場で鑑賞したが,臨場感と迫力に満ちたその音響は異次元のものであった。その素晴らしさが評価され,同映画は「Dolby Cinema Japan Awards 2024」で「特別賞」を受賞している。 本Blu-rayは何とDolby ATMOS対応という贅沢仕様なので,対応機器を持っている人は自宅にいながらにしてこの圧倒的なサウンドを楽しむことができる。残念ながら我が家の環境は貧弱な2.1chなのだが,それでも従来のライブ映像作品に比べて格段に上質なサウンドであることは明らかだった。クリアでメリハリが効いており,特に低音の出力が凄まじいと感じた。 ○ひと味違う“Shanti Shanti Shanti” かなり久しぶりにセット・リストに組み込まれた“Shanti Shanti Shanti”は雰囲気がかなり変わったと思う。インドの雰囲気が色濃く流れるこの曲はBABYMETALの楽曲の中でも「飛び道具」的な曲だと言えるが,この曲が持っている女性的な側面,艷やかな雰囲気が以前よりも前面に出ているように感じた。 BABYMETALに「KAWAII」要素があることは本人たちも認めるところ。しかし,彼女たちのコスチュームからも容易にわかるように,BABYMETALは「女性性」や「セクシーさ」を極力廃し...